犬は生肉を食べた方が消化酵素が節約されて長生きする!


Photo by Alpha | Flickr

近年犬の食生活は多様化していて、ナチュラル志向や手作りフードの概念が浸透してきていますが、最大の自然食は生肉です。

生肉には消化酵素が含まれていて、実は犬は生肉を食べた方が長生きすると言われているのです。

今回は生肉を食べることのメリットや注意したい危険性について紹介します。

犬に生肉が良い理由

犬は元々生肉を食べて生活してきた肉食動物です。

犬に生肉が適している理由をいくつか紹介します。

体の構造

犬の歯は肉を引きちぎって食べることができるような構造になっていて、人間のように食べ物をすり潰す平らな奥歯を持っていません。

犬本来の顎の動きや、歯の使い方という部分で考えると生肉は非常に犬の体に適していると言えます。

また、草食動物と肉食動物では腸の長さに違いがあるのですが、肉食動物は約5.7m(体長の約6倍)、草食動物は約40m(体長の約20倍)、そして犬の腸も肉食動物と同じで短い腸をしています。

野菜などの植物性の食事よりも肉類の食事の方が体の構造上消化をしやすいということです。

動物性たんぱく質

犬に最も必要な栄養素と言われているのが動物性たんぱく質です。

市販されているドッグフードでは動物性たんぱく質が不足している場合が多く、それを補うために穀物が多く含まれています。

犬は野生時代、お肉を加熱したり加工したりすることなく、生のまま食べていたわけですから、生肉の方が必要な栄養素がしっかり含まれ、消化吸収がとても良いのです。 

犬が苦手な穀物が多く含まれるフードを食べ続けた場合、昔ではあまり無かった、犬の皮膚病・癌・腎臓病など、人間と同じような病気が発症しやすくなると言われています。

消化酵素の節約

動物は生まれた時から消化酵素と代謝酵素という2つのは潜在酵素を持っています。

これは年齢と共に減っていき、完全に無くなったとき絶命するのですが、当然犬も人間も例外ではなく、これが一般的に老化と言われるものです。

消化酵素が働くと代謝酵素が不足し、代謝酵素が働くと消化酵素が不足します。

病気の時は消化機能が弱くなるので、おかゆなど消化の良いものを食べるように言われてきたと思いますが、これは治癒の為に代謝酵素がフル稼働しているために、消化酵素が弱まっていることから起きる現象です。

もちろん逆もあります。

油っぽい食べ物ばかり食べているとお肌の調子が悪くなるのは、消化酵素を使って代謝酵素が不足しているからです。

消化酵素と代謝酵素の素になる体内酵素は生まれた時から量が決まっていて、外から取り入れても増やすことはできません。

そこで食物酵素を外部から摂取することによって、酵素の減りを減速させることができるんです。

人間の場合には新鮮な生野菜や納豆などの発酵食品を食べることで、食物酵素が消化を助け、体内の消化酵素を節約してくれます。

そうすることで、代謝酵素に余裕ができるので体のメンテナンスがしっかりできるようになります。

決まった量の酵素を使い切ったら死ぬわけですから、酵素を使うペースが緩やかになれば当然長生きしてくれるという訳です。

しかし、酵素は熱に弱く48度で消滅してしまうので、ドッグフードしか食べていない個体は永遠に食物酵素を取り込むことができません。

つまりです。

前置きが長くなりましたが、犬は生肉でこの食物酵素を摂取することができるという訳です。

犬の胃腸がドックフードを消化するには平均的に10時間~18時間かかると言われていて、この間消化酵素がフル稼働しますので、常に代謝酵素が不足した状態になります。

結果的に免疫力の低下、自然治癒力の低下、皮膚の疾患、涙やけ等、色々な症状が出てくるわけです。

色々なサイトで、生肉を食べると免疫力が上がると書かれていますが、実はちゃんとした理由があったんですね。

生肉を与える注意点


Photo by Ellie Attebery | Flickr

ここまで生肉をべた褒めしてきましたが、私自身めちゃめちゃおすすめかというと実はそんなこともなくて、色々とデメリットもありますので、悪い部分もしっかり理解したうえで実践するか決断しましょう。

寄生虫と食中毒に注意

まず大前提として、犬の胃袋はちょっとやそっとじゃ食中毒になんかならないくらい強靭な消化機能を持っています。

しかし犬も生き物ですので、体調があまり良くないときに与えると消化不良を起こしたり、菌が原因で下痢や嘔吐の症状が出てしまう場合があります。

豚肉や牛肉は寄生虫が発生しやすく、常温にさらされる時間が長くなるとすぐにウイルスが発生します。

スーパーで買ってきたようなお肉をそのまま生で与えるというのはかなり危険なのでやめましょう。

ネット上ではスーパーのお肉を生で与えているという情報も見かけられましたが、元々犬は狩りをしてその場で食べていましたので、やはりスーパーのお肉では新鮮さのレベルが違いますし、人間用にホルモン剤や抗生物質を使われている肉が多いのも心配です。

おすすめとしては、馬肉や鹿肉などの清浄肉と言われる肉を与えることです。

馬肉や鹿肉などの清浄肉は人間も刺しにして生で食べられる肉ですし、犬用の商品も色々流通していますので、これを選べば安全に生肉を与えられます。

老犬は獣医と要相談

我が家の愛犬にも生肉をと考えた時期もあったのですが、私が生肉をやってない理由の1つに当時愛犬が高齢だったからというのがあります。

そもそも、今まで生肉を食べたことがない犬を生食に切り替える場合、徐々に慣れさせながら移行する必要があるのですが、犬にとって食事が変わるというのはそれだけ体に負荷がかかるということです。

老犬になり、今さら食事を変えるのは犬の習慣からしても逆にストレスになる可能性もあるかなと思ったわけです。

また、生肉は肝臓に負担がかかるという説もあり、我が家の愛犬は血液検査で肝臓の数値も高く出ていたのでやめました。

皮膚病が酷かったり、すでに持病を抱えているなど、食生活を大きく切り替えることにメリットがある方は実践してみても良いかもしれませんが、現状が健康で、さらに長生きしてほしいからという理由で生肉を導入するのはリスクの方が高くなってしまうかもしれません。

やはり老犬は1度獣医さんに相談した方が良いと思います。

食事が偏る

野生の狼は獲物を食べるときに腸から食べると言われていて、これは草食動物が食した肉以外の栄養素を腸ごと食べて摂取しているからです。

いくら肉食だからと言っても、肉だけでは栄養が足りないという訳です。

この記事を見ている方はあまりドッグフードは与えたくないと思っている方が多いかもしれませんが、成分をしっかり調べ、なるべく健康に良さそうな良いドッグフードを見つけたとします。

上手く生肉と併用できれば良いですが、あまり美味しい肉を頻繁に与えていると、犬の味覚が発達して食べ物を選ぶようになり、ドッグフードを食べなくなることが多いです。

市販されている犬用の馬肉などは野菜の栄養素が練りこまれている場合などもあるみたいなので、その辺りも調べた方が良いかもしれません。

とにかく金がかかる

これ、マジで最大のデメリットです。笑

我が家の愛犬に生肉を食べさせなかった理由が老犬だからと書きましたが、これが1番の理由だったってことは誰にも言えない・・・笑

まぁさすがに冗談ですが、でも中型犬とか大型犬を飼っている人や、あとは多頭飼いの家庭なんかは本当に金銭的な部分で断念している場合もありますので、そういう意味ではあながち冗談じゃないかもしれません。

ただ栄養バランスの事も考えると生肉だけよりかは様々な食材を食べた方が良いわけですし、ドッグフードと併用して生肉を与えていけば金銭的な負担は多少改善されます。

しかしドッグフードはどうしても食べさせたくなかったり、そもそも愛犬がドライフードを食べなかったりする場合も多いと思います。

我が家の愛犬もドッグフードの食べが悪いので、生肉を与えるメリットと金銭的なデメリットを加味して、結局手作りフードを作っておくのが無難だなという結論になったわけです。笑

おすすめは手作りフード


Photo by Tony Alter | Flickr

自分の書いた記事を否定するような内容になりますが、実は最近の犬は臼歯が多くなり、繊維質の食べ物を細かくすり潰すことに適応していますし、腸管の長さも完全肉食性の猫より1.5倍程長く発達しています。

犬は肉食と書いていますが、近年では犬は雑食性の高い肉食と表現されるように、人間との共同生活の中で雑食化しているわけです。

つまり生肉を食べていた野犬の時代からは進化し、今では別の動物と考えても良いかもしれません。

じゃあ結局生肉はおすすめなの?どうなの?って話になると思いますが、愛犬がまだまだ若ければ試す価値はあると思います。

ある程度高齢になってきている場合や、まだ手作りフードすら実践していない場合は、まずは手作りフードから始めることをおすすめします。

実は生肉以外でも食物酵素を摂取する方法があり、生魚・生野菜・果物・納豆・芋類、これらの材料で食物酵素を摂取することができます。

しかし、犬の場合には植物繊維を分解し栄養素として吸収する消化酵素を持ち合わせていないため、生野菜を食べてもそのまま排便されてしまうと言われていますので、低温で半生くらいに茹でるのがおすすめです。

ヨーグルトや納豆などの発酵食品は、生野菜に比べて食物酵素の吸収性が高いです。

最近では酵素サプリメントも出ていますし、酵素野菜ペーストという発酵させて、犬でも生野菜から食物酵素を摂取できるように工夫された商品も出てきています。

ドッグフード全盛期の昨今で、生肉に興味はあるけど少し怖いって方は、食物酵素を意識した手作りフードに挑戦してみて下さい。

まとめ

  • 食物酵素で長生きする
  • 最も効率良く摂取できるのが生肉
  • 生肉を与えるなら馬肉や鹿肉などの清浄肉
  • まずは食物酵素を意識した手作りフードから始めよう

コメント

タイトルとURLをコピーしました